ドイツでは「週末は家で洗車♩」が禁止!日本では考えられないドイツの“変わった”常識集17選

エコ大国のドイツでは日本では考えられない常識が多くあります。知らないでおくと罰金を課されてしまうケースもあるので、きちんと国のルールを知っておくことが大事です。今回は、エコ大国ドイツの変わった常識を紹介します。

ドイツは環境保全に力を入れているエコ大国

ドイツは他のヨーロッパの都市に比べても環境保護率が平均を上回っています。

自動車道路の横に必ずと言っていいほど自転車専用道が設けられているので、安全に自転車を運転できるので、自転車利用者は6割を占めている都市もあります。

エコ大国なドイツでの常識

サステナブルな環境作りを積極的に実施しているドイツですが、実際にどのようなことを徹底しているのでしょうか?詳しく見てみましょう。

買い物袋は数年前から有料化

買い物袋は2016年からプラスチックの袋が有料化2020年からすべての買い物袋が有料化2022年からプラスチック袋の販売が禁止されました。

実際にスーパーに行くと8割の人がエコバックを持参していて、有料のバックは簡易的な紙袋や大きめの袋などがありますが、料金は日本のように10円程度ではなく、最低でも100円以上します。

ほとんどの家や店にクーラーや扇風機がない

ドイツに移住して一番と言っていいほど驚いたのが『新しい店や新築でない限りクーラーや扇風機がないこと』。

なんと家庭でのクーラー普及率はたったの5%だそうです!ただ、普及率が低い理由には、古い建物には設置が難しかったり、需要が少ないので設置にも時間やコストがかかったりする点があります。

ヨーロッパの夏は日本とは違って湿気がない分、空気がカラッとしていて日陰に入れば涼しいので、ほとんどの家庭がシャッターを下ろして過ごしています。それでも、最近では地球温暖化のせいでドイツでも42度の猛暑日があった年もありました。

そのせいで熱中症になってしまうお年寄りも増えてしまっている状態。環境やコストを考えて扇風機すら買わない家庭もありますが、さすがに命に関わってくると何か対処をしないとまずいですね。

古い建物にはエレベーターがない

これはドイツに関わらずヨーロッパ全体の事になりますが、古い建物にはエレベーターがついていない場合が多いです。

わたしが以前住んでいたマンションは5階建ての築100年以上の集合住宅でした。よく言えばアンティーク感が漂う素敵なマンション、悪く言えばオンボロ…(笑)

もちろんエレベーターの設置は無理なので、木彫りの階段しかありません。引っ越しの際も重い荷物を階段で。ネットで注文した荷物の受け取りも階段で。一気に買い物をした日も階段で…。ギシギシと音が鳴るので、早朝に出る日があれば気を遣ってサッと出ていました(笑)

洗車はガソリンスタンドのみ可能

日本では休みの日に家で洗車をしたり出来ますが、ドイツではガソリンスタンド以外での洗車は禁止されています。

それを知らないで路上洗車しようものなら罰金が科されてしまいます。

その理由は、地上水汚染のためです。路上で洗車してしまうと有害物質やオイルなどが地下水に流れてしまい、そのまま飲み水に使われてしまうからです。

ガソリンスタンドへ行けば日本のように大きな洗車機があって10ユーロ位で洗車できるので、それを利用するようにしましょう。

過剰包装の見直しで簡易的な包装になっている

EUは2021年に『プラスチック製品の削減』を発表しました。なので、カトラリーにはプラスチックを使用されておらず、簡易用包装が徹底されています。

例えば、ケーキを買うと日本ではケーキが潰れないようにケーキボックスに包装され保冷剤が無料で渡されますよね。ドイツでは超絶簡易包装なので(笑)、紙袋の中に厚紙を敷いて、その上にケーキを置かれます。

この他にも冷凍食品や野菜などはそのまま生の状態で包装されています。

サステナブルな店の増加

ビオショップなどに行くと、ヨーグルトや牛乳など、あらゆる製品が瓶詰めになっています。その瓶もデポジット制になっているのでお店に返却するとお金が返ってきます。

卵・シリアル・コーヒーなども量り売りしている店もあるので、家にある容器などを持ち込んで買うことでサステナブルになります。

ペットボトル・カン・ビンのデポジット制の導入

リサイクルマークが記載されている飲み物は全てデポジット制になっているので、近くのスーパーに行って回収してもらいましょう。

店の入り口や外の方に写真のようなデポジット機があるので、ペットボトル・カン・ビンを投入していくとデポジット代のレシートが出てきます。それを会計の時に見せるとその分の料金を引いてくれます。

もちろん現金にも変換してくれるのでレジで見せましょう。

脱原発を成功させた

日本でも問題になっている原発問題。ドイツでも原発を利用していましたが、2011年に発生した東京電力福島第一原子力発電所の爆発を受けて、脱原発の方針を決定しました。

そして今年の2023年4月に最後の3基を停止させ、脱原発を成功させました。要するに17基あった原発をすべて停止させたという事になります。

ウクライナとロシアの戦争の影響で、ロシアが天然ガスの供給を減らしてしまい、ガスや電気代が高騰…。

それもあり、最後の原発3基の停止を延長させていたようですが、それも再生エネルギーの安定化により停止が可能になりました。

ウクライナで原発をターゲットにされ攻撃されたことを踏まえ、攻撃のリスクを減らす対策でもあったのでしょう。それにしても17基すべてを停止させるなんて凄すぎます…。

環境以外にも動物や労働者、移民にも優しいドイツ

環境問題の積極的な取り組みをしているドイツですが、環境の他にも優しいのです。

ペットショップがない

ドイツにはペットショップがないので、ペットを飼うにはブリーダーを探すか子猫や子犬を譲ってもらう、または保護施設から引き取る方法しかありません。

ドイツへ日本を含めさまざまな国からブリーダー研修を受けにくる人も多くいます。

さらにドイツで犬を飼うと犬税を支払う義務が出るので、容易にペットを飼うという事も阻止できる仕組みになっています。(でも猫税とか鳥税とかはないみたい(笑))

訓練を受けた犬は公共交通機関・店に入れる

訓練を受けたワンちゃんは吠えたり興奮して暴れたりしないので、電車やレストランに一緒に連れて行けます。

でも、疑問なのが「動物アレルギーの人への配慮は無いのか?」「毛が長いワンちゃんの毛が食事に入らないのか?」という点なんですけど、可愛いからまあ許されるのかな…。

ちなみに私はワンちゃんの帯同に大賛成派です(笑)

スズメバチを殺してしまうと罰金

人間には危害がある虫ではありますが、スズメバチがいないと食物が育たなくなり、食糧不足に繋がるほど私たちの生活には必要なスズメバチ。

ドイツではスズメバチは保護種に指定されているので、はたいたり殺してしまうと最大5000ユーロの罰金を払うはめになります…

そして噂ではドイツ人がスズメバチに刺されてしまっても、そこまで痛みは無い層で…。刺された数分後にはけろっとしているらしいけど…。だからなのか、カフェやレストランで食事している時にハチが寄ってきても気にせず会話しています。羨ましい…

観光客はそんなこと知らないので、ハチを怖がって騒ぐ人、悲鳴を上げる女の子、ナプキンではたいている人なんかも見かけます(笑)。

障がい者を雇っている企業は助成金が給付される

ドイツでは20以上の従業員がいる企業は、全従業員の5%にあたる数の障がい者を起用しなければならないという制度があります。

障がい者を雇用している場合は、雇用主・障害を持った従業員に補助金が出せれるので、企業も積極的に雇用する仕組みになっているようです。

もしそれを満たしていなければ10.000ユーロの罰金が科されます。

日曜日は飲食店や一部の店以外の営業は禁止

ドイツでは「閉店法」というものがあり、基本的に日曜と祝日は営業をしてはいけません。もし、これに背いた場合は、企業側に罰金が科されることになります。

この法律の背景には「労働者でも人間らしい生活を送る必要がある」ということがあるそうです。

なので、スーパーや会社、デパートなどは閉まっているので、観光の際は気を付けましょう。

残業は企業側に罰金が科される

1日8時間以上の労働をさせた企業には罰金が科されます。

なので、必ず休憩が義務付けされており、残業もさせない企業が多いです。

それでも、激務が通常の外資や税理士などは家に持ち帰って静かに残業していたり、日本のようにサービス残業をしているところも少なくないので、全体で実施しているとは言い切れないようです…。

病欠=有給消化にはならない

「風邪を引いた」「頭痛がひどい」という時は、病院で診察してもらい医師に就労不能証明書を発行してもらえば数日の休暇が貰えます。

医師によって「何日くらい休暇要りますか?」と聞かれて、1週間~2週間の休暇をもらえるのが普通です。(日系会社でそれをすると煙たがられますが(笑))

例え子供が熱を出してしまったとしても、病欠扱いにしてくれます。なので、有給を溜めておく必要もないのです。

コロナなどの影響で仕事が減っても、政府から給料の何%が支給された

これはコロナの時期の話ですが、わたしが働いていた企業は中小の旅行会社だったのでコロナの影響をもろに受けていました。

おかげで従業員の7割は勤務時間ゼロとなってしまったのですが、政府が助成金を出してくれたので、勤務時間ゼロでも通常の給料の7割を毎月受け取れたのです。

大手企業では給料の100%を出してもらえたようなので、税金が高いのも頷けますね。

ドイツへの移民には国から助成金が支給される

労働者不足・少子化問題などの観点から、ドイツでは移民受入れを促進しています。

一般的な移民の場合、政府からの生活費や住居費、医療費などの支援を受けることができますが、受けられる額は家族の人数や収入・資産状況、健康状態などによって変わります。

さいごに

日本では当たり前のことがドイツでは禁止されていたり、知らずにしてしまうと罰金を払わなければいけなくなる事もあります。

ドイツの環境保全を見習って、新しく環境に配備した取り組みを行ってみるのも良いかもしれませんね♩

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